まずは洗車  
当然ですが、まず洗車をしないと始まりません。  方法としては
@中性のカーシャンプーで普通に洗車。
A水あかシャンプーなどやや強力な洗剤。

コーティングの前処理ですので、できれば洗車も通常の洗車より丁寧にする事をおすすめします。

洗車の後に水あかクリーナーを使用するようでしたら、通常の洗車でもかまわないと思います。
水あかクリーナーを使用しないのでしたら、水あかシャンプーを使用し、丁寧な洗車をおすすめします。
ただ、市販の水あかシャンプーはいろいろ能書きが書かれていますが、当方が使用した感じでは、能書きほどの効果はほとんどなく、通常のカーシャンプーが濃くしなったという感じを受けます。

手前味噌ですが、当店の水あかシャンプーは胸を張ってオススメできます


不着物の除去
鉄粉やペイントミスト(細かな粒の塗料)、ピッチ・タールなどの除去。
当方としては、この工程が下地処理の半分以上のウェイトを占めると思っています。重要です。

この作業は新車ではあまり関係ないかもしれません。 ただ、新車でもあまり状態の良くないものも中にはありますので、念のためボディを触れてみてください。 問題なかったら必要な工程まで進んでください。

下地処理というと、「キズ落とし」「磨き」と考える方が多いと思いますが、それと同じくらいかそれ以上に不着物の除去が重要です。

コンパウンドで磨くと艶が上がり目に見えて実感できますので、一番効果があるように思えます。
しかし、ちょっと見方を変えてみてください。 ボディのキズは手で触ってみてわかりますか? 
たぶんよほど深いキズしかわからないと思います。 しかし、これらの不着物は軽く触れただけですぐわかります。
不着物はキズよりよっぽどボディに凹凸を作っているのです。

実はコーティングの膜はとても薄く、厚さは1ミクロンもありません。(1ミクロンは1oの1/1000)
では正確な膜の厚さはというと、膜の厚みを測る膜厚計は1ミクロン単位でしか測定できないので、測定が出ず、正確な数字はわかりません。
実際、コーティングをする前とした後に膜厚を測っても、膜厚計の数値に何も変化は見られません。
それくらい、コーティングの膜は薄いのです。
ネットなどでいい加減な業者が、「当店のコーティング剤は厚い膜ができる」みたいなことを書いていますが、まったくのウソです。 
こういう業者の商品はまず疑ってかかっていいでしょう。

話は戻りますが、こんな薄い膜しか形成しないのに、手で触れてすぐわかるほどの凹凸にきっちり定着するわけありません。
これではいくら高価なコーティング剤を使っても長く持ちません。
「今までプロ用のコーティング剤を買っても大したことはなかった」とか、「高価な割りに持ちが悪かった」と言う方は、大体はこの下地処理がいい加減な場合が多いようです。
中にはこの下地処理をしたという方もいるかもしれません。  しかし、当方から見ると、一般の方の下地処理が甘い方が多いように思います。
もっとも、プロと一般の方ではスキルが違うので、プロの下地処理と比べるのは酷かもしれません。
とはいっても、手間を掛けた方が良いのは言うまでもありません。
不着物の除去は時間はかかりますが、一般ユーザーでもできます。 
一般ユーザーはあまり熱心に下地処理をやらないかというと、その重要性に気が付いていないということの他に、時間がかかるのでやりたがらないという事も原因だと思います。
でも、下地処理の重要性を理解すれば、手間がかかってもやる気になってもらえるのではないかと思います。


これらの不着物はセラミック粘土だけで除去できます。
または、鉄粉なら鉄粉クリーナー、ピッチ・タールならピッチ・タールクリーナーと専用のクリーナーでクリーニングするという方法もあります。
なお、磨き(コンパウンド掛け)では、これらのものはほとんど取れません。 「多少は取れたかな」という程度です。
不着物の除去  その2
不着物で誤解されるのがボディのザラザラ=鉄粉と思っている方が実に多いということです。

ザラザラは確かに鉄粉も含まれていることが多いのは確かです。
しかし、当方の経験から言って、ザラザラの原因は鉄粉とあわせてペイントミスト(細かな粒の塗料)がけっこう付着しているケースが多いです。
これは青空駐車の方が圧倒的に多いですが、車庫保管の方でもなります。
ペイントミストというのはその名の通りペイントが霧状になった物で、塗装工事などしているところから風に乗って運ばれます。
オーナーにしてみれば「そんなものが付着する環境に車は止めていない」という方が多いと思いますが、ペイントミスとは塗装工事などしているところから500mくらい離れていても付着します。
塗装工事をする際、業者がその近辺の車などはビニールシートをかけて付着しないようにしてくれますが、さすがに何百mも離れた車まで対処しません。

たまたまスーパーとかパチンコ屋などに寄って、ちょっと長い時間青空駐車していたために被害にあうこともあるのです。
つまり、ペイントミストの被害は誰にでも起こりうることなのです。
また、鉄粉とあきらかに違うのは鉄粉は徐々にボディに付着しますが、ペイントミストはたった1日、たった数時間で被害にあってしまうのです。

ペイントミスト自体はボディの塗装に悪影響がない場合がほとんどですが、ザラザラ(凹凸)があるわけですから、ボディに汚れがたまりやすく、汚れやすくなれば結局ボディの塗装に負担がかかるということになります。
また、コーティングやワックス掛けしても定着が悪いので不経済ですし、長持ちしなければ気分が良いわけありません。

当然ですが、鉄粉クリーナーを掛けても落ちません。
上記のように、まずほとんどの場合、ペイントミストと一緒に鉄粉も付いていますから、クリーナーを掛ければ液が赤紫に変ります。
そして「ちゃんと赤紫に変化しているのにザラザラが落ちない」と思ってしまうのです。
挙句に「このクリーナーはたいした事はない」と思う方もいらっしゃるようです。

付着物のほとんどが以上のものが原因ですが、それ以外にも「樹液」「虫などの死骸」「鳥のフン」「黄砂」など
色々とあります。


磨  き  
小キズを落としたり、艶を上げたりするのに効果的です。

一般ユーザーの方は手磨きというケースがほとんどだと思いますので、手磨きを前提に説明します。

手磨きは機械掛けに比べると圧倒的にパワーが違います。  手磨きで中〜重度のキズを落とすことはまず無理です。
「せめて目の粗いコンパウンドにすれば違うのでは」と思う方もいらっしゃいますが、やはり手磨きでは無理です。
場合によっては磨きキズだけ付いて肝心のキズがほとんど落ちていないということにもなりかねません。
そうなった場合の対処法を一般の方でどれだけ知っている方がいるでしょうか‥
手磨きは小キズを落としたり、艶を上げたりということをするためのものという割りきりが必要です。

ならば機械掛けはどうかというと、カー用品店などで販売しているワックスポリッシャーなどはパワーがありません。
研磨力は手磨きと同じかそれ以下です。 ですのでこの機械は「手磨きを機械がやってくれる程度」と解釈した方がいいです。
それ以上の機械というと、プロが使用しているものになりますが、これは一般の方が使いこなすのは難しく、場合によっては塗装にトラブルが出る場合があります。
削りすぎてしまったり変質した塗装は元には戻りません。
いくらプロ用のものがネットで入手できるといっても、一般の方が手を出すものではないと思います。
それだけプロ用の機械を使いこなすのは難しいということです。
当方としてはおすすめしていませんので、使用したいという方はあくまでも自己責任でお願いします。

前置きがすごく長くなりましたが、コンパウンド掛けの順序としては不着物を除去した後に行う工程といえます。


なお、手磨きのコンパウンド掛けは水あか取りとしても使用できます。



 
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