汚れについてさらに詳しく

付着物全般 ↓ ザラザラの正体 ザラザラボディの図

汚れ・不着物について
洗車をしていると簡単に落ちない汚れや、ボディの手触りが以前と変わっていることに気がつく方もいらっしゃると思います。
これらのものは初級編のお手入れで説明している「水あかクリーナー」で落ちないものがほとんどです。
このページではそれらのものの除去方法を説明しますが、それらのものがなぜ付着してしまうのかという原因も説明しています。
これにより、ケースによっては事前に対処できる場合もあります。


症 状 原因と対策
虫の死骸


重度の場合の除去方法
虫取りクリーナー
セラミック粘土
これは皆さんが経験することだと思いますが、程度に差があります。
地域によっては虫がたくさん付いてしまう環境の人もいらっしゃいますし、高速道路を利用する機会が多い方もこの被害に遭いやすいです。
軽〜中程度の場合は洗車か水あかクリーナーで落ちますが、頑固なものは落ちません。
完全に防ぐことは不可能ですが、ワックスやコーティングの効果を切らさないようにすれば、除去は比較的楽に行えます。
また、付着したまま長く放置すると場合によって塗装が変質することもありますので早めの除去がおすすめです。


鳥のフン


重度の場合の除去方法
セラミック粘土

磨き
鳥のフンも完全に防ぐことは不可能ですが、付着したまま放っておくと塗装が侵される場合があります。
また、フンの種類によってはすぐに除去しても塗装にダメージが出ている場合があります。
鳥のフンも虫の死骸も似たような性質があり、酸を含んでいることが多いです。
少しでも被害を少なくするには、早めに落とすことと、常にワックスやコーティングで保護膜を作っておくことです。


ピッチ・タール

除去方法
ピッチクリーナー
セラミック粘土
舗装をしたばかりの道路を走り抜けると、まだ完全に固まっていないピッチやタールをタイヤが跳ね上げ、ボディの下側にブツブツと付着します。
完全に防ぐことは不可能ですが、この場合もワックスやコーティングの効果を切らさないようにするということになります。
また、付着したまま長く放置すると除去に時間が掛かるようになるので早めの除去がおすすめです。


ボディのキズ


除去方法
コンパウンド
たとえばガードレールなどのように何でこすってしまったキズは心当たりがあると思いますし、キズを見れば大体判断できます。
そういうキズではなく、浅く広範囲についてしまったキズは「初級編」でも触れていますが、ご自身でキズを入れているケースがほとんどです。
未然に防ぐ方法は、もう一度初心に帰って「初級編」をご覧ください。
除去に関しては、基本的に磨き落とすということになります。
ただし、一般の方が除去できるのは極浅いキズです。
一般の方がそれ以上のキズの除去をされるのは当店ではおすすめしていません。 実行される場合はあくまでも自己責任で行ってください。
それくらい磨きはとても技術と経験が必要なことなので、中程度以上のキズを落としたい方はプロに任せた方がいいと思います。


ボディのザラザラ

ページ下↓参照
ザラザラの原因はいくつか考えられますし、場合によってはいくつもの要素が絡んでいる場合があります。
これらの原因は簡単に説明できないので、下記で詳しく説明しています。
また、このザラザラの被害を軽減するには他の付着物の対策同様、ワックスやコーティングで塗装をガードすることをおすすめします。

ボディのシミ


シミの種類は
1つではない

除去方法
市販品での除去は
かなり難しい
シミの種類は次の
ページで詳しく説明
しています。
シミについては「初級編」でも触れていますが、原因は他にもいくつもあり、また一見シミに見えるものは実はシミでない場合もあります。
ただ、いずれの場合にしても簡単に除去できないものがほとんどで、水あかクリーナーやコンパウンド掛けで落ちない場合は、自力ではかなり難しいと思ってください。
ただし、上級者になれば可能な場合があります。
シミに関しての詳しい説明は「上級者編」で説明しています。
ただ、プロに相談された方が確実かもしれません。
現在、ボディにシミのない方でも、前記したようにシミができてしまうと除去は難しいので、防衛してください。
やはりワックスやコーティングで塗装をガードするということがベターです。



ザラザラの正体
ザラザラの正体は鉄粉だと思っている一般の方がかなりいます。
鉄粉は確かに付着していますが、他にもいろいろとあります。

正体その1 鉄粉 
鉄粉はワックスやコーティングをして
いてもほとんどの場合、防ぐことはできません。

また、コーティングやワックス膜を通過しボディにまで刺さったような状態になります。


除去方法
鉄粉クリーナー・セラミック粘土
環境的に1番被害にあいやすいのが、線路脇に駐車する機会の多い方です。
正体は線路と車輪の削りカスです。
次に、道路沿いに駐車する機会の多い方、その中でも交差点近くが被害が大きいです。
正体は車のブレーキダストです。
他は、工場(業種により差があり)の近くなど。

以上の環境に該当しなければ防げるかというと、それもちょっと難しいです。
なぜなら、鉄粉は舞っているからです。
もちろん、環境の悪いところより被害は少ないですが。
ある程度防ぐ方法は、マメに洗車をするということです。
ボディにただ乗っているだけの状態の鉄粉はこれで落とせます。
これを放っておくと突き刺さった状態になっていきます。

正体その2 ペインミスト
これは具体的に言うと、塗料の細かな粒です。
塗料の種類や、どれだけの期間付着していたかによって、除去の難度が変わります。



除去方法
セラミック粘土・ペイント除去剤
このペイントミストの被害に一番あいやすいのが、建物の新築やリフォームなどで外壁に塗料を吹き付けているときに、近くに車を止めた場合です。
ほとんどの業者は作業近くに止めた車には塗料が付着しないようにカバーをしてくれます。
しかし、この作業を手抜きされた場合、かなり塗料の粒が付きます。
また、粒なので風に舞い、距離が離れていても付く場合があります。
ですので、まったく身に覚えがないのに付着しているというケースがかなりあるのです。

また、建物ほどの大規模な塗料の吹きつけ出なくても、スプレー缶などを使って作業している近くに車を止めても付着します。


ご自身ではほとんど防げない事が多いケースといえます。

また、手触りが鉄粉の付着と似ているため、鉄粉と思ってしまう方が一番多いケースです。

正体その3 花 粉
花粉が原因とは以外かもしれませんが
花粉がボディに付着すると、こびり付くだけでなく、場合によっては塗装表面を荒らす場合もあります。


除去方法
洗車・セラミック粘土
場合によってはプロに依頼
不着しただけだったら洗車で除去は出来ます。
ただ、すぐに洗車をしないとダメージが大きくなる場合もあります。

その他の付着物と違うのは、付着物を除去しても解決しない場合もあるということです。
塗装に変化があった場合はプロに任せましょう。

正体その4 黄 砂
最近中国の砂漠化が進み、以前よりも多く
日本に舞ってくるようになりました。黄砂の影響は地域差があるので、黄砂が良く舞ってくる地域の方は、これが原因の一つだと頭に入れておいたほうがいいでしょう。


除去方法
洗車・磨き
場合によってはプロに依頼
黄砂が付着しただけではそれほど塗装に影響は出ません。
ただ、黄砂は普通の砂より水分を多く含んでいるので、付着すると簡単にボディからは離れません。 黄砂が付着したままということになります。
このままの状態で雨が降ると、黄砂に含まれている無機養分が溶け出し、塗装を侵食してしまいます。

ひどい場合は下記の「塗装の荒れ」の状態となり、磨くしかありませんが、状態によっては一般レベルの磨きでは難しく、プロに依頼しないといけなくなります。

黄砂が付着したら早めに洗車をしましょう。


正体その5  塗装の荒れ
塗装が劣化すればいくら素人でもわかると思いますが、その一歩手前というのは意外とわかりにくいものです。
ただ、この症状が出やすいのはソリッド塗装です。


対処方法  磨き・セラミック粘土
明らかに劣化した塗装は、削り落とすしかありません。
しかし、下地処理を定期的にしていれば、荒れることはかなり防げます。

また、ワックスなどで定期的に保護していればかなり防げますので、この症状が出る車というのはワックスなどで保護していない車、または車の塗装に過酷な条件で駐車された車ということになります。
これらがおもなザラザラの正体ですが、必ずしも「鉄粉だけ」とか「ペイントミスとだけ」と
限らず、大体の場合は、いくつもの付着物が付いていることが多いです。



ザラザラボディの状態

ボディをザラザラさせるものを拡大しました。

鉄粉は、映像のようにボディに食い込んでいる場合もあります。

細かいペイントミストは顕微鏡レベルで見ると、映像のような付着の仕方をしていますが、もう少し大粒になると、汚れの映像のようなベタッと付着するものもあります。
付着物が着いている状態でワックスなどを塗ると
このような状態で、ワックスやコーティングをすると、単純に図のように膜が形成されると思いがちです
が、実際は違います。
このような状態は良くても一時的、大体の場合はワックスや液の拭き取りをすると下のような図の状態になります。

図にすると、状態の良い場合よりワックスなどの伸びが悪い、均一に塗れないという事が多少はわかっていただけると思います。
実際の膜の形成
この図のように、ワックスなどは付着物の凸部には定着せず、またはすぐに凸部の膜が取れた様な状態になります。

これでは膜を形成している分子の状態が強固ではありません。
膜の劣化や剥離が凸部を中心に広がっていきます。

「こんな少量のもの」「こんな微細なもの」と思っていたら大間違いです。

手で触ってわかるほどでしたら、少量でも微細でもありません。
ボディ全体で見れば(特に水平面)、何千(ひょとしたら万単位)という数になります。
手で触ってそれほどわからなくても、間違いなく付着しています。

このような状態は汚れを呼びやすくなり、ワックスなどの持ちが悪くなります。

つまり、

付着物のせいで汚れやすい。 
さらに  保護膜が丈夫でないので短い期間で効果が薄れる

(しょうがないので)

短い周期でワックスをかけたり、汚れ落としをする

(しかし)

手間を掛けたのに、また長く持たない


というように、労力の割りに効果が高くありません。

最悪の場合、イヤになって段々手入れをしなくなるという悪循環になっていきます。


ザラザラは放っておくと塗装に悪影響があるだけでなく、汚れが付着しやすくなります。
そうなると汚れが汚れを呼び、悪循環に陥ります。
また、この状態のままワックスやコーティングをしても長持ちしません。
さらに、この状態でワックス・コーティング剤の伸びが悪くなるので、均一に塗れなかったり、量を必要以上に使う結果になります。


一般の方に強くお伝えしたいのは、この汚れる根本を理解していただきたいということです。
この原因を理解せず、今度使ったワックスは持ちが悪いだの、このコーティング剤はプロが使っているものというわりに大したことはないなどと、ケミカルのせいにするのはそもそも間違いなのです。
確かに中には性能に疑問があるものもあります。
しかし、そんな商品が謳い文句の半分の性能であってもそれなりには持ちます。

ところが、下地が悪いと悲しいほど耐久力がなくなります。
下地処理というのは、プロが行う磨きや難しい技術の必要なことではありません。
一般の方でも十分に出来る内容ですし、何度も行えば要領を得てくるので、かなり作業の時間は短縮されると思います。

そういった下地処理の重要性がわからず、ケミカルのせいにしていると、いつまでたっても洗車の腕は上がりませんし、何年経ってもあてのないケミカル選びの旅に出たままということになるでしょう。

最近流行の、スプレータイプのコーティング剤は塗りこみタイプのコーティング剤より皮膜が薄いため、下地の状態にとても左右されます。
下地の状態が悪いと、あっという間に効果がなくなります。
確かにスプレータイプは本格的な塗りこみタイプより耐久性は劣りますが、スプレータイプの耐久性が低いのはあなたが原因かもしれません。


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