製作アドバイス

このページでは、きれいにツキ板を貼るための内容を掲載しています。
貼る上で、参考になれば幸いです。


カッターの刃
カッターは、新しい刃を使用しましょう。
(当たり前のことだと軽視しないでください。 とっても重要なことです。)


ツキ板を貼る方法として一般的なのが、
貼るものに対し少し大きめのツキ板を貼り、
はみ出た部分をカットする方法です。

(映像のツキ板はちょっとはみ出すぎですが‥)

当方の見解ですが、接着剤タイプは貼るものより数mm
大きくカットしたほうがいいと思います。
接着剤タイプは熱を加えて接着しますが、熱し方によっては若干縮む場合もありますので
カットの前に‥


木目方向、
のこぎりでいえば縦引きは簡単にカットできますが、
木目を横切る横方向、
のこぎりでいえば横引きのカットは、木目を横断する形に
なりますので、カットする時の抵抗が大きいです。


ですので横方向のカットは、カッターの刃を折って新しい
刃にしましょう。
このように、刃を当ててカットします。

今回は木目を横切るカットの方法を掲載します。
1〜2回程度しか裁断に使っていない刃でカットした
ツキ板の切り口のアップの映像です。
端がほとんど欠けることなくカットされています。


下の映像を含め、これ以上のアップはピンボケになってしまうのでここまでのアップしか撮れませんでした。 
推定7〜10回程度裁断に使用した刃でカットした
ツキ板の切り口のアップのの映像です。  
わかりにくいかもしれませんが、木目の端の細かい筋
(と言のか、繊維というのか?)が、所々欠けているのが
なんとなくわかると思います。(実物はもっとわかる)
たいしたことがないと思われるかもしれませんが、
この様な状態が横方向にカットしたすべての所に現れる
のです。

ニスなどで仕上げをする場合は、この部分だけ違和感が
出る場合もあります。
テクニックのある人はカバーできるかもしれませんが

そんなテクニックを駆使するより、刃を折ったほうがよっぽど効率的だと思います。


たとえ新しい刃でカットしても、切り口が所々欠ける場合もあります。  しかし、もし何度もカットしたような
刃だったら、上の映像よりもっとひどい状態になるかもしれません。(というか、当方がひどい経験している)
この部分のカットの失敗で、作品自体の完成度に満足いかなかったらこんなにつまらないことはありま
せん。
替え刃は、全然高いものではありません。    贅沢なくらい使ってちょうどいいくらいだと思います。



カッターの使用のもう一つの注意点
裁断の最後(切り終わり部分)は慎重にしてください。 切りはじめと同じペースでカッターを動かして切り終わろうとすると、切り終わりの部分だけ欠ける場合があります。



あれば便利なもの

アイロンで、接着する際、板の端のほうが熱で反って、
浮いてきます。
そんな時はローラーがあるととても便利です。
素手で押さえつけて熱い思いをしないですみますし
確実でもあります。


接着に関して

エンクロージャーのすみなどは、中央付近に比べ、均一に圧力がかからないため、接着力が弱まります。
ツキ板は熱を加えると反って浮いてきます。すみの方は、ツキ板の端(エンド部)なので、その傾向が顕著に表れます。
しかし、慌てることはありません。これは、作業の仕方が悪いのでなく、ほとんどの場合に起きる現象です。
本品の接着剤は、熱によって溶け出し、温度が下がると硬化します。
まだツキ板が熱い時は、接着剤が硬化していませんので、上記で説明したローラーや、柔らかい布などで抑えることによって、接着します。
また、後になってツキ板が浮いていることが気が付いても、よほど広い面積で浮いていない限り、その
部分に再び熱を加えて抑えれば、接着します。
数回繰り返しても、大丈夫なはずです。(5回も10回も繰り返したらわかりませんが…)

ただ、段差のある個所の接着はムリです。
ツキ板を貼る前に、段差を無くし、段差のない場合でもペーパーで表面をできる限り平滑化しましょう。


塗装に関して
ツキ板の仕上げに、ニスなどを塗るケースが多いと思います。
そこで、ニスよりも、木にしみ込む「オイルスティンは、ツキ板の接着剤に悪影響がないか?」という質問が
ありましたが、オイルスティンが接着剤に悪影響を及ぼすことはありません。 安心してご使用ください。



ラウンドバッフルについて
このツキ板はラウンドバッフルのようにRのついた面も得意です。
プリント合板ではできないことですし、塩ビのシートで仕上げても深みがないというか、安っぽい感じに
なります。 
その点、ツキ板仕上げなら無垢板を削り出したような感じになります。

手前味噌はここまでにして、ツキ板貼りの注意点ですが、本品は、熱と圧力で貼りますので熱に関しては問題ないと思いますが、Rはアイロンでは均一に、しかも適切な圧力はかかりません。
ですので、アイロンで熱を加えた後、すぐに柔らかい布をRにあわせて当て、こするように、押さえ込む
ように、なるべく均一に圧力をかけてください。   この時、やけどには注意してください。


1度貼ったツキ板の剥がし方
ツキ板を貼るのに失敗した場合や、他のツキ板に貼り替えたいという場合でも、
難しいノウハウなどはなく、割と簡単に剥がすことができます。

@ 貼ってあるツキ板の端のほうから、アイロンで熱を加えます。

A 端のほうが剥がれたら、順に熱を加えながら、引っ張っていくと、効率がいいです。

B 剥がした板などには、接着剤が残りますので、ペーパーやヤスリで研磨すれば落ちます。
  これで、完了です。

※剥がしたツキ板は再利用しないでください。(適当な所に貼るというのでしたら
別ですが)  あくまでも、新たなツキ板を貼る場合の方法としてご活用ください。




用 途
このツキ板は、あなたのアイデア次第で、活用範囲はもっと広くなるでしょう。
家具やスピーカー以外にも生活のさまざまなところに使用されています。

たとえば  ギターやピアノなどの楽器類   高級車の内装   木製品の表面   などなど

今までツキ板自体が一般の方は手に入りませんでしたが、ツキ板さえ手に入れば、ツキ板を使用している
既製品並みとはいきませんが、仕上げ方によってはそれに近い物ができたり、または質の高いDIYが可能だと思います。
世界に一つしかない、あなただけの高品質なオリジナル品をあなたのアイデアで作ってください。


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