ギターのドレスアップ


裏紙を剥がしたらすぐに接着のできる粘着タイプを使用して、以前からトライしてみたいと
思っていたのは、趣味のひとつであるアコースティックギターのドレスアップです。 
今までにギターに手を加えたことは1度もないので、正直言ってうまくいくかちょっと不安です。


そして、ページの下のほうにエレキギターのピックガードも掲載してあります。

このページは長いですが、どうか最後までご覧ください。


前もってお断りしますが、この作業には多少のリスクが伴います。
このページを参考に実行して、ギターに損害が出ても当方は一切責任を負いません。
ただ、経験者にとっては「こんなの難しいことじゃないよ」と言われそうですが‥

ネットオークションで3,000円で購入した明細不明のギター。

明細不明のギターですが、セミハードケース付きだったので
3,000円は妥当?

実験用とはいえ、粗末に扱うつもりはありませんので、こんな
ケースでもあるだけありがたいです。

今回はピックガードとヘッドの部分のドレスアップをします。

画像はAW-100 ↑
    画像はAW-200 ↓


ピックガードのデザインは、市場にあまり出ることのないIbanez
イバニーズ(現在はアイバニーズ?)のアートウッドシリーズと呼ばれたモデルを手本にします。

このギター、ピックガードのデザインはかっこいいですよね。
このピックガードはローズウッドで作られていて、まさに今回の
企画にぴったりです。

さらにいえば、ピックガードの厚みは0.5oということなので
当商品のツキ板と同じ厚みです。


このシリーズはドレッドサイズですので、このシリーズにOOO
タイプ(フォークタイプ?)を加えるつもりではじめます。
ピックガードを剥がすのに必要な道具
ドライヤーとプラスチックのヘラ。  

スクレッパーは金属でのすで、ギターとピックガードに差し込む
時や、刃を水平にすすめた時にキズを入れる心配があるので、
薄くてしなるプラスチックのヘラが妥当と判断。

ちなみにこのヘラは、仕事のカーフィルムを貼るときに使用して
いるでヘラ。(そんなことはどうでもいい?)

ヘラは少し小さくてもいいかも。
まず一番剥がしやすい箇所をドライヤーで暖めて接着剤をゆるく
させます。
ゆるくなったと判断したらすかさずヘラを差し込みます。

今回のケースでは上のほうからの方が剥がしやすいので、上からすすめていきます。 木目に流れ沿って(今回のケース
では、ギターの上から下)が定石で、垂直方向に
(年輪方向)剥がすと表面の木が一緒に剥がれたり、
クリアーが剥がれてくる場合もあります。

この時、熱しすぎると本体の塗装やバインディングに悪影響が
出る場合もあるので、熱しすぎには十分注意し、様子を見なが
ら作業を進めます。


接着剤がゆるくなってきたら、少しずつヘラを入れ、少しずつ
剥がして
いきます。 
熱し過ぎないように、ドライヤーを一時止めるケースもでてくる
でしょう。

緩んできたからといって一気に剥がそうとすると、この場合も
表面の木や、クリアーが剥がれてくる場合があります。
 

その剥がれがピックガードの範囲で収まればいいのですが
ピックガードの外まで剥がれてしまう場合があります。
そんなことになったら‥‥
  あせりは禁物です。
ゆっくり丁寧に剥がすと、ほとんど粘着剤が残らないと聞いて
いましたが、今回はずいぶんと残ってしまいました。


この粘着剤跡は、当方は仕事で使用している脱脂剤(シリコンオフ)を使用して接着剤を剥がしました。

シリコンオフはたまたま当方が仕事で使用しているものですので、一般の方はシール剥がし剤などで粘着剤を除去することになると思います。

程度にもよりますが、多く粘着剤あとが残った状態でその上
から貼るのは良くありません。(たとえばこの映像のような状態)

シール剥がし剤を使用する時は注意書きを良くご覧の上使用
してください。 ボディの塗装に影響が出ると判断した場合は
マスキングが必要です。

↑剥がしてみると結構色焼けがおきていることがわかります
あとは、自分の好みのデザインにカットしたピックガードを貼り
ます。
色が変わった部分を隠す、見えないようにするには、付いて
いたものより大きいサイズということになります。

当商品のシールタイプは家具メーカーの家具等に使用されて
います。  つまり、粘着力が強いです。

貼ったあとに「あれっ、ちょっとずれていた」ということになって
も、簡単に剥がせません。 慎重に位置決めをします。

剥がし方は最初の作業を繰り返せばいいですが、剥がした
物は接着力が低下しているため、再利用はおすすめしません。

完成です
イバニーズのギターのピックガードはこの当時のマーチンの
ようにピックガードを貼った後に、ボディのクリアを吹くという、
いわゆる塗りこみタイプ(オーナーからの情報)だそうです。

そんな手間のかかることはこのギターにするつもりはありま
せんし、何よりオーバーコートをする意味もないので、そういう
ことは最初からするつもりはありませんでしたが、ローズ
ウッドをカットしてただ貼っただけだと、カットした端から劣化
しますので、貼る前にピックガードにクリアーを吹いています。
(クリアーは当方の好みのつや消しにしました)


ヘッドは、ドレスアップが必要というわけではありませんでしたが、ヘッドの木目の色が安っぽかったということと、ピックガードと色合いを揃えたほうがかっこよくなると思ったので

ただ、うっかりしてヘッドの作業中の映像は撮り忘れてしまい
ました。  すみません。
作業内容は文章だけになりますが、一応記します。

ペグを取り外し → ツキ板をヘッドに当て、ヘッドの裏側から
ふち取り(マジックで) → ツキ板を裁断 → 貼ったあと念入りに圧力をかけて → サイズが大きかったところはペーパーで削り → クリアーを塗る    といったところです。

これが→→
→→このようになりました
これが→→
→→このようになりました
完成後の全体画像↓
自己満足でしょうが、初めてアコギのドレスアップをした割には
うまくいったほうだと思っています。
手を加えているうちに段々と愛着もわいてきました。

質感も、ローズウッドを使用しただけあってずいぶん高まった
ように思います。

とはいっても質感は画像ではわかりにくいですが、とても
ウッディな感じが増しています。


気が向いたときにすぐ弾けるような手軽なギターが前から
欲しかったので、ちょうどいいギターができたと思っています。

今後は壁に掛けておこうと思います。

                          おわり


粘着剤の感想  
このツキ板の粘着剤は業務用の粘着性を持っていますので、このようなケースに使用しても耐久性に問題はないと感じました。
ですので、ツキ板を貼った場合の心配は粘着剤の耐久性ではなく、カットした端の方の処理だと思います。

ただ貼っただけの状態では、カットした端の方から木が劣化していきますので、クリアー塗装などをする必要があると思います。




最後に
音に関してですが、ピックガードによる音の変化は昔から言われています。
ピックガードがない方が響きが良くなりますが、今回のようにピピックガードを剥がしたら色焼けでピックガードの跡がはっきり残る場合は、剥がしてそのままというわけにもいきません。(気にならないのなら話は別ですが)

そして、ピックガードはギターのアクセントとしての役割は大きいです。(メーカー独特のデザインがあるくらいですから)
ですので、ピックガードはつけてもボディの響きを殺さない材質がベターということになります。
そういうことでいえば今回もローズウッドのピックガードは最適で、手本にしたIbanez もそのような理由でローズウッドを使用しています。


前置きが長くなりましたが、プラスチックのピックガードからローズウッドのピックガードに変えての感想ですが
良くなったように思えます。

ただ、手間を掛けて自分で手を加えていますので、情が入っている部分は多々あると思います。
自分で作ったスピーカーの音が良く聞こえるのと同じかな。



もう一丁


エレキギターのピックガード(レスポール用)もローズウッドのツキ板を貼ってみました。
仕上げはラッカーニスを3度塗りです。  渋い感じに仕上がりました。



ツキ板TOP
ギターパーツ





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